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相続税の取得費加算について 国税不服審判所裁決
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相続税の申告期限の翌日から2年を通過した日以後に譲渡された相続により取得した土地の譲渡所得について、租税特別措置法第39条の規定の適用は認められないとした事例
相続により取得した土地を相続税の申告期限の翌日から2年を経過した日以後に譲渡した場合において、その譲渡日がその2年を経過した日以後になったことが、仮に当該譲渡の譲受者の資金事情によるものであるとしても、租税特別措置法(昭和51年法律第5号による改正前のもの)第39条の規定の適用について、かかる特別の事情を参酌して同条の規定の適用を認めるべき旨を定めた法令上の規定は存しないので、当該土地の譲渡所得について同条の規定の適用は認められない。
(なおその後の改正により「2年」は「3年」になっています。)
昭和55年1月11日国税不服審判所裁決
遺留分減殺請求により取得した不動産を取得後1月で譲渡しても、その譲渡が相続税の法定申告期限の翌日以後2年経過後である場合には、相続財産を譲渡した場合の取得費の加算の特例の適用がないとした事例
請求人は、租税特別措置法第39条“相続財産に係る譲渡所得の課税の特例”に規定する「(相続税法)第27条第1項の規定による(相続税の)申告書の提出期限」は、遺留分減殺請求の調停の成立した日、又は遺留分減殺請求の意思表示をした日の翌日から6月以内と解すべきであるから、本件譲渡について、同条を適用すべきであると主張するが、相続税の申告書の提出期限は、被相続人の死亡を覚知することにより、相続財産の一定額を取得し得る地位に立つことを知った日の翌日から6月以内と解すべきである。本件譲渡は相続税の申告書の提出期限の翌日以後2年を経過する日までの間の譲渡に該当しないので、措置法第39条の適用はない。
平成2年7月3日国税不服審判所裁決